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テルモ、中国ビジネスを加速、持株会社の設立を申請

2011年6月8日 (水)

メディカルテルモ(東京都渋谷区)は8日、中国の製品開発・生産体制を整備するとともに販売体制を強化し、カテーテル、輸液、輸血関連領域で事業拡大を図ると発表した。

 

第一弾として、中国の国内企業で輸液ポンプのトップメーカーの北京科力建元医療科技有限公司と輸液ポンプのODM供給、開発契約を締結し、急速に拡大している2級病院市場を中心に7月から販売を開始する。

 

これに伴い、深セン市保安医療用品有限公司、広東龍心医療器械有限公司の2社との提携により、両社の持つポンプ用輸液セットの販売も併せて開始する。

 

また、静脈留置針も現地メーカーとODM契約を締結する方針で、今夏にも販売を開始。成長著しい留置針市場で売上げ拡大を図るため、ODM品に加えて中国で針刺し防止機構付留置針の自社開発も同時に進めており、2012年に発売する計画。

 

輸血関連領域では、ベッドサイドでの輸血時に使用する白血球除去フィルターで実績のある南京双威生物医学科技有限公司と提携し、フィルター付き血液バッグの販売をこのほど開始した。

 

中国では急速な医療ニーズの拡大により、血液、特に血漿と血小板が常に不足状態になっている。テルモは、血液バッグから成分採血装置までの幅広い品揃えで輸血需要に対応することで、中国での血液システム事業モデルを確立していく。

 

このほか、現地の開発・生産・販売体制を強化するため、持株会社として「テルモ(中国)投資有限公司」の設立を申請。今後、中国のビジネスモデルを早期に確立し、中国国内生産品の販売比率を、現在の約5%から2015年度に約50%程度に引き上げていく。

 

販売拠点も現在の8拠点に加え、今年度中に南京、西安、済南、深セン、長春の5拠点を新設。事業拡大を加速させることで、13年度の売上高は現在の約2倍の200億円強を目指す。