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運輸業のBtoB10.7%拡大、市場規模8.4兆円に

2015年5月29日 (金)

調査・データ経済産業省が29日に発表した、2014年度の電子商取引に関する市場調査結果によると、BtoB市場における運輸業の売上規模は13年度から10.7%拡大し、8兆4180億円となったことがわかった。

インターネット技術を利用した狭義のBtoB市場規模も10.6%広がり、7兆4510億円に達した。運輸業のBtoBを対象としたEC化率は12年度の13.2%から、13年度に13.6%、14年度は14%と緩やかながら拡大基調を継続している。

物流業界では、「JTRN」(ジェイトラン)と「物流XML/EDI標準」の国内物流EDIを対象とする2つのEDI標準が存在しているが、導入企業数は物流事業者が60社、荷主事業者が29社となっている。物流XML/EDI標準は日本物流団体連合会の物流EDIセンターが開発・維持管理を担っている。

BtoC市場では、配送スピードの向上が著しく、同時に消費者が自宅以外の場所で商品を受け取るサービスの選択肢が拡大しているが、こうした物流品質の向上に対して、調査報告書では「人件費、設備費など物流コストの上昇を伴うことが容易に推測できる」と指摘。

「なるべく安く商品を購入したい消費者」「物流品質向上のためにはコストがかかってしまうが、少しでもコストを抑制したい物流事業者」「できるだけ安価で商品を提供したい販売事業者」といった構図の中で、「物流品質のコストパフォーマンスが模索されながら、BtoC-ECが展開されていく」と予測した。