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米FAA、日本の勧告受け事故同型機の設計基準改正

2015年7月15日 (水)

国際運輸安全委員会は15日、成田空港滑走路で2009年3月23日に発生したフェデラルエクスプレス運航のMD-11F型機の航空事故調査に関連し、米国の連邦航空局(FAA)に設計基準を改正するよう安全勧告を行ったのに対して、FAAから必要な改正措置を行ったとの通知を受けたと発表した。

FAAではこれまで、MD-11系列型機の設計審査当時の基準解釈で要件に適合していると評価していたが、運輸安全委は2013年4月の安全勧告で、FAAに「垂直方向の卓越する過大な荷重による破壊モードでは構造破壊を生じ、火災に至る燃料漏れが発生する可能性のある設計になっていたものと推定される」と指摘。

その上でFAAが講じるべき措置として「今後このような設計が認められるべきではないので、解釈指針ではなく基準そのものを改正し、垂直荷重が卓越する場合の想定を義務化すること」を勧告していた。

この勧告を受け、FAAは「主脚は、卓越荷重による破壊に備え設計されなければならず、卓越荷重は、横方向荷重に上方荷重、後方荷重を組み合わせた荷重を想定しなければならない」として要件を改正し、14年12月1日から有効とした。

また、14年10月7日に「アドバイザリーサーキュラー(AC)25-30」を発行し、「主脚の破壊は、垂直方向、引っ張り方向の適切な組み合わせによる卓越荷重を想定しなければならない」と記載した。