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国内出荷量の荷動き改善傾向続く、日通総研調べ

2015年7月30日 (木)

調査・データ日通総合研究所が29日に発表した企業物流短期動向調査の6月調査結果によると、4-6月の国内向け出荷量荷動き指数は1-3月実績より3ポイント(P)上昇してマイナス11となった。7-9月(見通し)は7P上昇してマイナス4とやや改善の見込み。

また、7-9月の輸送機関別利用動向指数見通しは、全輸送機関で改善方向に動くものの、すべての輸送機関でマイナスが継続する。一般トラック、特別積合せトラック、宅配便、鉄道コンテナは水面近くまで戻しつつある。

7-9月の輸出入貨物量荷動き指数見通しは、外貿コンテナの輸出で小幅に上昇しプラスを維持する一方、ほかの輸送機関は横ばいか悪化の見込みで、マイナスになるとみられる。

■国内向け出荷量動向
4-6月実績(見込み)の業種別荷動き指数は、全15業種中8業種で前期(1-3月)実績よりも上昇した。プラスの業種は食料品・飲料など3業種にとどまり、繊維・衣服がゼロ水準で、残り11業種がマイナスとなった。7-9月見通しでは、一般機械がプラスに浮上し、精密機械もゼロ水準まで戻すなど11業種で改善が見込まれるものの、プラスの業種は4業種にとどまり、10業種がマイナスになるとみられる。

■輸送機関利用動向
4-6月実績(見込み)の輸送機関別利用動向指数は、一般トラックなど4輸送機関で前期(1-3月)実績よりも改善がみられたが、全輸送機関でマイナスを示した。7-9月見通しでは、全輸送機関で改善方向に動くものの、引き続き全輸送機関で利用動向指数がマイナスとなる。ただし、一般トラックではマイナス3、特別積合せトラック、宅配便、鉄道コンテナではマイナス4と水面近くまで戻しつつある。

■輸出入貨物量動向
4-6月実績(見込み)の荷動き指数は、外貿コンテナの輸出で前期(1-3月)実績よりも上昇する一方、ほかの輸送機関では低下した。唯一、外貿コンテナの輸出で荷動き指数がプラスとなったが、その他の輸送機関ではマイナスを示した。7-9月見通しでは、外貿コンテナの輸出で荷動き指数が小幅に上昇しプラスを維持する一方、その他の輸送機関では横ばいか悪化が見込まれ、マイナスになるとみられる。

■在庫量と営業倉庫利用動向
4-6月実績(見込み)の製品在庫、営業倉庫保管量は、動向指数が前期(1-3月)実績から強含み横ばい、原材料在庫では横ばいで推移した。7-9月見通しは、営業倉庫保管量で動向指数が上昇する一方、原材料在庫では横ばい、製品在庫で弱含み横ばいとなる。この結果、営業倉庫保管量で動向指数がプラス、原材料在庫、製品在庫ではマイナスと、バラツキがみられる。

■運賃・料金の動向
4-6月実績(見込み)の動向指数は、鉄道コンテナで前期(1-3月)実績よりも上昇する一方、ほかの機関では低下したが、全機関で動向指数がプラスとなった。7-9月見通しは、一般トラック、鉄道コンテナで横ばいとなる一方、ほかの機関では上昇する。引き続き全機関で動向指数がプラスとなり、運賃・料金の上昇基調に変化はないが、やや一服感がみられる。

■物流コスト割合の動向
4-6月実績(見込み)の動向指数は、鉄鋼・非鉄がマイナス、金属製品がゼロ水準で、残り13業種がプラスとなり、業種全体ではプラス12と、前期(1-3月)実績からは8P低下した。7-9月見通しでは、9業種で上昇の動きがみられる。業種全体の動向指数はプラス13と強含み横ばいの推移が見込まれ、物流コスト割合の上昇圧力は依然として強いものの、やや一服感がみられる。