調査・データ日本海事センターが20日に発表した、主要定期航路のコンテナ貨物荷動き動向によると、北米航路の貨物量は往航が前年と比べ増加したものの、復航は輸出が伸び悩みで減少した。欧州航路では往航が減少し復航は増加、日中航路では重量ベースで往航が増加したものの復航は減少した。アジア域内航路は減少した。
北米航路は往航(7月)が134万7558TEUで3.6%増加した。小売売上や雇用、住宅市場が好調で荷動きが増加した。運賃は2月以降下落傾向が続き、7月は2540ドルとなった。
復航(5月)は57万4386TEUで5.9%減。労働争議終息後も米国輸出が伸びず、ドル高の影響もあるとしている。ニューヨーク発塩田向けの運賃は4-5月に920ドルに上昇するも、7月の運賃は890ドルに下落した。
欧州航路(6月)は往航が127万4854TEUで7.7%減、1-6月累計では4%減少した。上半期はロシア、ウクライナ、リビア、フィンランド、ドイツなどで貨物が減少した。運賃修復と減便が行われるも、運賃は720ドルに下落した。復航は62万4431TEUで11.3%増、1-6月の累計は0.6%増だった。しかし運賃は3月に830ドルに上昇するも、下落傾向が続き、6月は710ドルとなった。
日中往航(6月)は重量ベースで、105万1735TEUで5.7%増、金額ベースでは4.1%増の6522億円となった。1-6月の累計では重量ベースが0.3%減、金額ベースは2.5%増えた。運賃は2013年2月をピークに水準が下落し、14年12月以降360ドルで推移している。復航は重量ベースでは185万7841トンで3.7%減少したが、金額ベースでは8.7%増の1兆1642億円に拡大。1-5月累計では重量ベースで8.3%減、金額ベースでは2.7%増加した。CCFIによると、運賃は3月以降は下落が続き、6月は620ドルに落ち込んだ。
アジア域内(6月、日中韓台香+ASEAN)は121万3101TEUで1.4%減、1-6月の累計では2%増加した。なおコンテナ・トレード・スタティスティクス社の発表ではアジア域内の航路輸送量は256.7万TEUで8.7%減少した。