調査・データ日本海事センターが16日に発表した、主要定期航路のコンテナ貨物荷動き動向によると、貨物量は北米航路で往航が前年と比べ増加したものの、復航は減少した。欧州航路では往航が減少し、復航は増加した。日中航路では重量ベースでは往航と復航がいずれも減少したものの、金額ベースではいずれも増加した。アジア域内航路は増加した。
北米航路は往航(8月)が141万3159TEUで6.5%増加した。小売売上や雇用、住宅市場が好調で荷動きが増加した。運賃は2月以降下落傾向が続いている。
復航(6月)は51万14TEUで5.7%減。労働争議終息後も米国輸出が伸びず、ドル高や新興国での需要低迷の影響もあるとしている。ニューヨーク発塩田向けの運賃は3月に上昇するも、6月以降は下落している。
欧州航路(7月)は往航が130万6460TEUで7.1%減、1-7月累計では4.5%減少した。運賃修復と減便が行われ、7月の運賃は900ドルとなっている。復航は62万3171TEUで5.5%増、1-7月の累計は1.2%増だった。しかし運賃は下落傾向が続き、7月は680ドルとなった。
日中往航(7月)は重量ベースで、95万8454TEUで3.9%減、金額ベースでは1.6%増の6590億円となった。1-7月の累計では重量ベースが0.8%減、金額ベースは2.4%増えた。運賃は2013年2月をピークに水準が下落し、14年12月以降360ドルで推移している。復航は重量ベースでは186万6306トンで5.4%減少したが、金額ベースでは6.2%増の1兆2153億円に拡大。1-7月累計では重量ベースで7.9%減、金額ベースでは3.3%増加した。CCFIによると、運賃は3月以降は下落が続き、6月以降は620ドルに落ち込んでいる。
アジア域内(7月、日中韓台香+ASEAN)は128万8828TEUで7.1%増、1-7月の累計では2.7%増加した。なおコンテナ・トレード・スタティスティクス社の発表では6月のアジア域内の航路輸送量は249.3万TEUで9.3%減少した。