拠点・施設三菱レイヨンは13日、欧州で炭素繊維・複合材料事業の強化・拡大を図るため、SMC中間基材の生産工場を独バイエルン州に新設すると発表した。グループ会社の工場敷地内に新設備を導入し、2016年9月に稼働を開始する。
同社は自動車用途に適した炭素繊維の高性能ラージトウ、意匠性に優れる外板部品を短時間でプレス成形可能な中間基材の速硬化性プリプレグを製品化。欧州ではTKインダストリーズなど2社の買収を通じてCFRP製自動車部品、中間基材の量産拠点を整備。CFマーケティング・アンド・テクニカルセンターを設置し、現地のマーケティング担当者を増員して自動車用途の炭素繊維・複合材料のニーズを探っていた。
SMC生産工場の新設は、これまでの高級車向けに加え、量産車を対象として低コストで技術的に利用しやすいソリューションへのニーズに対応するもので、SMC中間基材をラインアップに加えることで、大手自動車メーカーへの提案力を強化する。