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三菱レイヨン、韓国SKケミカルズ社と提携

2012年12月17日 (月)

アパレル三菱レイヨンは17日、アジア市場で炭素繊維「プリプレグ」事業を拡大するため、韓国のSKケミカルズ社(京畿道城南市)と戦略的事業提携を結んだと発表した。

提携に基づき、両社は長期供給契約を結び、三菱レイヨンはSK社へ炭素繊維を安定的に供給するとともに、三菱レイヨン製の炭素繊維を用いたプリプレグ製品をSK社に生産委託する。

生産場所はSK社の韓国・蔚山工場、中国・青島工場で、両社は産業用途向けプリプレグの共同開発・共同生産を進める。第一段階として、SK社の蔚山工場で風力発電翼用の厚目付プリプレグの量産化を実施する。

炭素繊維の世界需要は、リーマンショックや欧州危機などの影響で増減はあったが、現在では各市場での需要が回復し、ことしから来年にかけて年4万トンに近い市場規模が見込まれている。中長期的には、産業用途を中心に15%前後成長する見通し。

特にアジア市場では、これまで中心となっていたスポーツ用途の需要に加え、大型風力発電翼の需要など産業用途の需要増加が期待されている。

プリプレグは、炭素繊維を用いた代表的な中間基材のひとつで、炭素繊維を一方向またはクロス状に並べてエポキシ樹脂を均一に含浸させたシート。航空機用途やスポーツ・レジャー製品で長年の使用実績があるが、最近は自動車部材や風力発電翼部材への適用が広がっている。