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主要航路荷動き、経済好調も北米往航が3.7%減少

2015年11月17日 (火)

話題日本海事センターが17日に発表した主要定期航路のコンテナ貨物荷動き動向によると、北米航路は往復航ともに貨物量が減少、欧州航路と日中航路も往復航ともに減少し、アジア域内航路は増加した。

北米航路は往航(10月)が132万2432TEUで3.7%の減少で、1-10月累計では3.2%増となった。経済は好調なものの8か月ぶりに前年を下回った。運賃は2月以降下落傾向が続いている。北米往航運賃は8月中旬のPSS導入がある程度うまくいったこともあり、8月時点では上昇していたが、9月以降は下落傾向。

復航(8月)は53万3955TEUで6.5%減、1-9月累計では6.1%の減少となった労働争議終息後もドル高と新興国での需要低迷を理由に米国輸出は伸びていない。運賃(ニューヨク→塩田間)は3月以降上昇していたが、6月以降下落。TSA(太平洋航路安定化協定)は10月1日以降の運賃修復を推奨していると発表されている。

欧州航路(9月)は往航が118万1985TEUで6%減で、1-9月累計は4.8%減。荷動きは2月を除いて前年同月比マイナスで推移している。運賃修復と減便、航路統合が行われているものの、運賃下落傾向が続いている。復航は52万3846TEUで5.3%減で、1-9月累計では0.5%増。運賃は下落傾向が止まらない。

日中往航(9月)は80万3022TEUで7.1%減、金額ベースでは6.4%減の5399億円となった。1-9月累計では重量ベースで1.9%減、金額ベースでは0.2%増。横浜・上海間の運賃は2013年2月をピークに水準が下落し、以降は360-370ドルで推移している。復航は4.4%減となったが、金額ベースでは2.1%増の1兆2746億円に拡大。1-9月累計では重量ベースで7.1%減、金額ベースで3.7%増。CCFIによると運賃は3月以降下落傾向が続いてきたが、直近ではわずかながら上昇した。

アジア域内航路(9月、日中韓台香+ASEAN)は125万5201TEUで7.4%増。1-7月の累計は3.4%増。コンテナ・トレーズ・スタティスティクス社の発表では、輸送量が0.3%増の256万3000TEU。同社の運賃指標は15年に入って穏やかな下落傾向であり、8-9月も下落している。