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三菱重工、HV・EV対応の陸上レフユニット発売

2011年10月25日 (火)

産業・一般三菱重工業は25日、陸上輸送用冷凍ユニット(陸上レフユニット)に2モデルを新規投入し、2012年4月から販売を開始すると発表した。

 

ハイブリッド、電気駆動のトラックに対応した電動式と、1台で3室まで異なる温度帯管理ができるエンジン駆動式「マルチシリーズ」のトレーラー向けで、同社では「CO2の排出抑制を実現する低炭素社会を見据えた、高効率モデルのラインアップが、さらに拡充されることとなる」としている。

 

電動式の「TEJ」シリーズは、中・小型トラックに対応した定格冷凍能力3.5kWの「TEJ35」と、大型トラック向けとなる同8kWの「TEJ80」で構成する。メインエンジン駆動タイプと違い、車速とは無関係に安定した冷凍能力を発揮。コンプレッサーその他の機器をすべてひとつの筐体中に収納できるなど、取り付けやすさを特長とする。

 

また、電源はハイブリッド車などの回生エネルギーや燃料電池、太陽光発電など多様な電源に対応しており、機器の信頼性や保守性にも優れる。

 

同モデルにはインバーター機能や、冷媒流量をきめ細かく制御できる電子膨張弁などを採用。同社が業務用空調分野で培ってきた技術を活用することで、高い性能を追求した。一方、3温度帯での冷蔵・冷凍管理が可能なマルチシリーズの「TFV2000DM」は、トレーラー用「TFV(愛称PEGASUS)」シリーズの最上位モデルで、定格冷凍能力は18.5kW。室内エバポレーター(蒸発による気化熱を利用した冷却装置)は大型、中型、小型、超薄型の4種類を用意し、電子膨張弁を採用することで、各室できめ細かい温度帯管理を実現した。

 

物流業界では配送の効率化によるCO2の排出抑制を狙いに、1台の配送トラックで異温度帯の冷蔵・冷凍管理に向けたニーズが高まっており、同社は小・中型トラック用「TDJS」シリーズ、大型トラック用「TU」シリーズで、すでにマルチシリーズを発売している。今回TFV2000DMを投入することにより、配送能力別にすべての車種に対応した、マルチシリーズのラインアップが完成する。