ピックアップテーマ
話題国土交通省は29日、ドライバーが急病などで運転の継続が困難になった場合に自動車を自動で停止させる「ドライバー異常時対応システム」のガイドラインを世界に先駆けて策定したと発表した。国交省では「これにより、同システムを搭載したバスの早期導入が期待される」と、軽井沢スキーバス事故を念頭に同種の事故防止に期待感を示している。
同省自動車局では、産学官が連携した先進安全自動車（ASV）推進検討会で、2011年度から「ドライバー異常時対応システム」の技術的な要件などを検討していた。
ガイドラインは二輪車を除くすべての自動車が対象で、（1）システムによる「異常自動検知型」（2）「ドライバー押しボタン型」（3）「同乗者押しボタン型」の3タイプについて定めた。
システムによる異常自動検知型は誤作動が、同乗者押しボタン型はいたずらなどが懸念されることから、減速開始前に運転者に一定時間警報し、運転者に異常がない場合、その間に運転者が作動を解除する仕組みとする。
減速度は後続車の追突や立ち席の乗客に考慮した水準とし、同乗者、特に立ち席の乗客に対して急な減速などに備えるため「ドライバーに異常が起きているため減速をかける」ことを音や表示などで注意喚起する。
また、付近を走行するほかの車両や歩行者などに対し、自車に異常が起きていることを警報音で報知。後続車には、ハザードランプの点滅により、減速をかけることを報知する。
