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国交省が厳重注意

日本貨物航空、エンジン内ボルト折れたまま438回飛行

2016年10月5日 (水)

行政・団体国土交通省は5日、日本郵船傘下の日本貨物航空(NCA)がエンジン内の配管を取り付けていたボルトが折れたまま、半年以上飛行を続けていたとして、同社に厳重注意を行った。

NCAから9月21日に「不適切な整備作業を実施して運航していた」との報告を受け、発覚した。

国交省によると、不適切な整備が行われていたのはNCAが運行するボーイング747-8FJA18KZ号機。2月26日に整備していた際、エンジンの空冷配管を取り付けている4つのボルトのうち1つが折れたが、取り替えることができず、その後も飛行を継続。

その後、同社は折れたボルトの交換に努めたがほかのボルトが折れてしまい、4本中2本が不適切なまま、9月6日まで半年以上にわたり、飛行を続けたという。ボルトが折れた状態で飛行した時間は2419時間、飛行回数にして438回にのぼる。

同社は9月21日になって国交省に第一報として概略を、10月4日に詳細を報告。同省は4日の報告を受け、不適切な運航状況が確認できたとして、5日に厳重注意と事実の公表を行った。また、10月19日を期限として必要な再発防止策の検討と報告を求めた。

エンジンの空冷配管を取り付けるボルトが折れた影響について、「燃費が悪くなるといった影響が考えられるが、最悪の場合でも飛行そのものに直接かかわるようなことにはつながらない」(国交省航空局)としている。