ロジスティクス日本貨物鉄道(JR貨物)は28日、9月中間決算を発表した。主力の「鉄道ロジスティクス事業」の損益は依然として営業赤字となっているが、前年同期比で4億円改善。これにより全社の営業利益は20.9%の増益、最終利益も73.7%の増益となった。売上高は前年同期並み。
鉄道事業の黒字化を掲げる中期経営計画は今年度が最終年度。旅客会社との清算単価の上昇による動力費が増加し、「EH800形式機関車」の一斉投入に伴う減価償却費の増加など「不可避な費用増要因があった」(JR貨物)ものの、経費の圧縮努力もあって赤字幅が縮小した。
残る赤字は6億円で、下期の「ラストスパート」に賭ける。熊本地震の影響がほぼ終息したものの、根室線が再開していないことが不安要素となることから、一層のオペレーションコストや資材調達価格の削減努力が求められる。
2016年9月中間決算 |
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当期実績(百万円) | 前年同期比 | 対売上高利益率 |
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売上高 | 91,184 | 0.2% | |
営業利益 | 4,760 | 20.9% | 5.2% |
経常利益 | 3,736 | 40.4% | 4.1% |
当期純利益 | 2,264 | 73.7% | 2.5% |