調査・データ帝国データバンクが11日発表した12月の景気動向調査結果によると、運輸・倉庫業の景況感(景気DI)は前月から1.7ポイント改善し、46.1となった。10月の44、11月の44.4から4か月連続の改善。
12月の景況感は「年末の繁忙期への対応のため、運送・倉庫業は需要が多くなっている」(一般貨物自動車運送)、「食品物流は歳末商戦に向けての流通が盛んになっている」(冷蔵倉庫)、「自動車や鉄鋼関連の輸送が好調」(特定貨物自動車運送)、「貸家の建設ラッシュは、戸立て住宅が減少するなかで救世主となっている」(一般貨物自動車運送)、「鋼材など一次産品の運送需要が増加している」(一般貨物自動車運送)、――といった声が聞かれた一方、「最近の急激な円安や原油高は望ましくない」(一般貨物自動車運送)、「求人を出しても人が集まらず、軽油の値上がりも痛い」(一般貨物自動車運送)との声も上がった。
先行きについては「ネット通販物流業については、競業他社も多数あるが、顧客の取り合いというよりも新規にネット通販物流を業務委託する取引先が引き続き多い。この傾向は少なくとも1年程度は続くと思われる」(普通倉庫)「先行きは不透明であるが、悪化の材料は薄い」(普通倉庫)と、倉庫業からは期待感を示す声が上がったが、一般貨物自動車運送業からは「燃料高騰と人材不足で収益悪化の恐れ」「人で不足は解消されないと予想するため、機会損失が常時発生。売上規模などの維持が精いっぱい」との声が寄せられた。