ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

日本フードサービス協会調べ

16年の外食市場、ファーストフードの売上4年ぶり増加

2017年1月26日 (木)

フード日本フードサービス協会が25日発表した、2016年通年と12月の外食産業市場動向調査結果によると、16年はここ数年外食市場をけん引してきた「ファミリーレストラン」の伸びが一服するなか、「ファーストフード」が大きく前年を上回る結果となった。

外食需要は、8月に台風などの天候不順やオリンピック期間中の外出控えなども影響して前年比マイナスとなったこと以外は堅調に推移し、ファーストフードのなかでも特に「洋風」(9.7%増)が好調で年間の売上は2.8%増と2年連続で前年を上回った。また、客単価でもファーストフードが上昇をけん引し(3.6%増)、全体の客単価は1.2%増加した。

業態別の売上は、ファーストフードが6%増で4年ぶりに前年を上回ったほか、ファミリーレストラン(0.4%増)、「ディナーレストラン」(4.3%増)、「喫茶」(1.2%増)、「その他」(3.4%増)は5年連続して増加。「パブレストラン・居酒屋」(7.2%減)は8年連続して前年を下回った。

一方12月は、前年同月に比べ休日数が1日多い曜日まわりのなか、引き続き好調なファーストフードがクリスマスや年末の外食需要をけん引し、一部ファミリーレストランの好転とあいまって、全体売上は3.3%増と4か月連続して前年を上回った。居酒屋業態は、年末の宴会需要は堅調だったものの客単価が低下傾向で、売上を押し上げるには至らなかった。

このうちファーストフード業態の売上は5.2%の増加で、「洋風」は季節限定メニューやクリスマスキャンペーンが好調で8.4%増。「和風」は鍋など季節メニュー、地域限定メニュー、定食の新メニューが引き続き好調で4.6%増加した。

「麺類」は、店舗数の増加により2%増。「持ち帰り米飯・回転寿司」は店舗数の減少で1.1%減。「その他」はアイスクリームが価格改定とクリスマスケーキ販売が堅調で3.4%増となった。

ファミリーレストラン業態は1.7%の増加。このうち洋風は高単価商品の豆乳やテイクアウト・宅配用ローストチキンの好調で客数・客単価を上げ3.1%増。和風は年末需要が堅調だったが店舗数の減少で1.9%減。「中華」は高付加価値商品フェアなどに支えられ0.7%増。「焼き肉」は年末の家族需要を取り込み4.4%増となった。

パブ・居酒屋業態のうち、「パブ・ビアホール」は既存店の予約以外の集客に苦戦したが、店舗増により3.2%増加。「居酒屋」は忘年会の宴会数が前年を超えたものの個人客の数が伸びず4.8%減。ディナーレストラン業態は、引き続き客単価が低下傾向にあるものの、店舗増で4.6%増。

喫茶業態は冬季メニューや高単価商品の積極的投入に加え、比較的温暖な日のアイスドリンクの堅調などから3.1%増加した。