ロジスティクスフェデックスエクスプレスは27日、日本とシンガポールの高校生たちがアジア諸国の社会的課題を解決するビジネスアイデアコンテスト「アジア・イノベーション・チャレンジ」(AIC)の最終審査会を行い、優勝チームを決定したと発表した。
今年で3回目となるビジネスアイデアコンテストには、日本とシンガポールから80人の高校生が参加。各チームは両国の生徒2人ずつ、計4人で構成。電子メールやソーシャル・ネットワーキング・サイトを利用しながら、生徒たちは共同で作業を進めた。
それぞれのチームはターゲットとする国を選び、その国を悩ませているさまざまな社会的課題について調査して課題を一つに絞り、課題を解決するためにどんなビジネスモデルを構築すればよいかを検討し、具体的なプランを作成する。
優勝したのは、日本の生徒である岡田博嵩さんと李卓衍さん、シンガポールの生徒Kwon Ha JeongさんとCheng Kah Chun Kelvinさんで構成されたチーム。このチームは食中毒の発生と食の安全への懸念が社会問題とされているベトナムで、安心して食べられる有機野菜の栽培と販売ネットワークを構築するビジネスを提案した。
フェデックスからは14人のチームメンバーが、日本とシンガポールの高校生チームのメンター兼アドバイザーとして、このプログラムに参加。ビジネスのエチケットや効果的なコミュニケーションの仕方といった基本的なビジネススキルについてアドバイスし、生徒たちの質問にも答えた。
優勝チームの生徒たちは「異なる国の生徒との共同プロジェクトでは、価値観の違いに直面し、戸惑いがあった。その違いを受け入れて、理解した上で相手に接することが重要だと理解できたことが、自分にとって良い経験となった」「これまでは『国際協力』という言葉の持つ意味が曖昧だったが、このプログラムに参加したことで、その曖昧な意味が明確に理解できた」などの感想を述べた。