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国内飲料受託製造、市場規模が2.6%拡大

2012年3月8日 (木)

調査・データ矢野経済研究所は8日、国内飲料受託製造市場の調査を実施し、概要を発表した。

 

調査結果によると、飲料メーカー(ブランドオーナー)から委託された受託製造事業者(パッカー)の飲料生産は、2010年度の市場規模が6830億円で、前年度比2.6%増と拡大。夏場の猛暑の影響で飲料市場が拡大したことに連動した。

 

矢野経済研究所では「飲料受託製造事業者は、飲料市場の調整弁的な役割を強いられてきたが、今後はさらに多品種少量生産への対応、商品開発提案を含めた地場PB商品製造、特殊な飲料製品への対応などが求められるだけでなく、大手の飲料メーカー並みの低コストの実現、食の安心・安全への配慮、新容器への対応などまで求められる」と指摘。

 

こうした流れの中で、パッカーは飲料メーカーにとって便利な存在であるだけでなく、明確な強みを持つ存在となることが生き残りのための条件となるとの見方を示した。

 

一方で、東日本大震災の影響で製造拠点を集中するリスクが浮上したことにより「飲料メーカーのこれまでの内製化の動きが鈍り、拠点分散に転じれば、パッカーへの受託比率が再び拡大する可能性もある」と分析した。

 

調査は2011年9月からことし2月にかけて、飲料受託製造事業者(パッカー)、飲料メーカー、業界団体などを対象に、直接面接、アンケート調査、電話ヒアリングを併用して実施した。