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トヨタ、FC技術の大型トラック応用へ米で実証実験

2017年4月20日 (木)
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調査・データトヨタ自動車は19日、FC(燃料電池)技術の大型商用車への応用の可能性を検証するため、今夏から米国カリフォルニア州ロサンゼルス港で、FCシステムを搭載した大型商用トラックの実証実験を開始すると発表した。

実証実験で使用するFC大型商用トラックは、「MIRAI」のFCスタック(発電機)2基と12キロワット・アワー(kWh)の駆動用バッテリーを搭載することで、500キロワットの出力と、1800ニュートンメートルのトルク性能を確保し、貨物を含めて総重量36トンでの走行を可能とした。通常運行における推定航続距離は、満充てん時で320キロメートルと見込んでいる。

同社の北米事業体トヨタモーターノースアメリカが行うこの実証実験は、FC技術の応用拡大に向けた取り組みだが、カリフォルニア州の港湾環境対策への一環でもある。2006年に策定された「港湾大気浄化行動計画」を通じて、ロングビーチ港やロサンゼルス港は大気汚染物質の削減に取り組んできたが、今でも大気汚染物質の多くは大型商用トラックから排出されているなど課題は残る。トヨタは、FC技術応用を通じてそういった課題を解決し、さらなる環境改善に貢献することを目指す。