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トヨタとシェル社、米でFCトラック向け水素ステーション

2018年4月23日 (月)

国際トヨタ自動車は19日、米国でシェルのエネルギー事業を行う「Equilon Enterprises LLC」社(シェル社)と、トヨタの北米事業を統括するToyota Motor North America(TMNA)が、カリフォルニア州ロングビーチ港で二酸化炭素を排出しない燃料電池(FC)トラックの普及を目指し、商用トラック用の大型水素ステーションの建設に向けて協力すると発表した。

この取り組みは、同州のカリフォルニアエネルギー委員会により、港湾・倉庫・配送拠点での水素・充電インフラの整備を支援するCECの「Alternative and Renewable Fuel and Vehicle Technology Program」のなかで、800万米ドルの補助金交付の候補に選出された。

正式に承認された場合、シェル社は同港湾でのトヨタの物流拠点に、商用トラック用の大型水素ステーションを建設し、シェル社のステーションとして運営していく。このなかで、昨年10月から同港湾エリアで実証実験中のトヨタのFC大型商用トラックなどが燃料充填に利用する。トヨタは、FuelCell Energy社とともに建設中の発電施設「Tri-Gen」でバイオマスから製造した水素を同ステーションに供給する。

シェル社の水素担当ゼネラルマネジャーであるオリバー・ビショップ氏は、「この取り組みは、カリフォルニア州において、貨物輸送分野での水素利用の拡大に貢献するものだ。シェル社とトヨタは、特に代替燃料の普及が進んでいない大型商用車部門で、水素がCO2フリーの貨物輸送の実現に寄与すると確信しており、同州の商用車に対して有効な代替燃料を供給すべく、互いの知見を合わせて協力していく」と述べた。

TMNAの先進技術車担当のクレイグ・スコット氏は、「トヨタは引き続き、貨物輸送車の電動化に向けて、FC技術が最も革新的で持続可能な技術のひとつであることを検証していく。また、今回のシェル社との協力は、発展性がある輸送用エネルギーとして水素利用を推進していく両社の考えをさらに強化するものであると同時に、カリフォルニア州北部における一般車用水素ステーション網拡充の取り組みを補完するものだ」と語った。