財務・人事中東情勢の影響による石油由来商品の需要急増に対し、迅速な価格転嫁とプライベートブランド(PB)商品の早期確保で安定供給を実現し業績を大きく押し上げた。モノタロウは4日、2026年12月期第2四半期の決算を発表した。連結売上高は前年同期比20.6%増の1932億円に達した。営業利益は同24.9%増の273億円となり計画を上回る。

▲2026年12月期第2四半期決算ハイライト(出所:モノタロウ)
3月後半から5月にかけて中東情勢の変化により石油由来商品の需要が急増した。この事態を受け、PB商品を中心に供給枠を早期に確保し安定供給に努めた結果だ。需要増加分の5割は既存顧客の前倒し購入、4割は既存顧客の新規商品カテゴリーでの購入、残り1割は新規顧客の流入で構成される。ブレーキ&パーツクリーナーなどの新規カテゴリー購入が顕在化した。
これにより売上に占めるPB比率が18%超へ上昇した。主力のMonotaRO.com(モノタロウドットコム)事業の売上高は前年同期比19.8%増の1232億円に上る。
田村咲耶社長は会見で、他社は調達に苦戦するなかで安定供給を維持できた理由を説明した。代理店を通さない直販体制により自社で価格転嫁の判断を下し、3月上旬の段階で早期発注に踏み切れた成果を強調する。該当商品は国内市場シェアが高く、サプライヤーに対して強い交渉力を持てた背景も確保に繋がったと語る。PB比率1%上昇による売上高への影響額は35億円から38億円に達する。

▲「品ぞろえ」「安定供給」によるシェア拡大(出所:モノタロウ)
コスト面について勇木洋平執行役コーポレート本部長は、原油由来商品を中心に仕入れコストが上昇した事実を説明した。その一方、価格転嫁により粗利率を維持する方針を示す。現在のところ配送費は契約により単価を固定する状態であり値上げ要請はない。需要急増に伴い外部倉庫の派遣人員を手配した影響で業務委託費が増加した事実も明かした。地政学リスクへの備えとしてPB商品を多めに仕入れ、外部倉庫を利用して在庫の積み増しを進める。
エンタープライズ事業の売上高は前年同期比24%増の641億円を記録した。課題に掲げた営業活動の型化が進み、大規模未利用拠点の開拓が計画を上回る。下期の見通しは既存顧客の前倒し購入による反動減を想定する。新規流入顧客や既存顧客による新規カテゴリーでの購入は一定程度の定着を見込む。(菊地靖)
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