ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

NEDO、インドネシアでCNG車普及に向け実証

2017年12月11日 (月)

調査・データ国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は11日、トヨタ自動車、日野自動車、豊田通商、東邦ガスエンジニアリング、日本自動車研究所と、インドネシアでの圧縮天然ガス(CNG)車普及に向けたインフラ構築を含む持続可能な環境整備を行う実証事業を開始すると発表した。

(以下出所:国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)

実証事業では、ジャカルタ首都圏や近郊工業団地に日本の技術によるCNG充填所の設置やCNG車両の導入・運行を通じて、国際基準に沿った品質のCNG車用燃料を供給できるインフラ・システム導入の働きかけを行い、併せて省エネ化、温室効果ガス削減を目指す。

現在、インドネシアでは石油製品の輸入・消費抑制を目的に産業分野や輸送分野で自国の天然ガス利用拡大が進められている。CNG車両は、2016年10月の国家エネルギー計画で25年にCNG車両を200万台導入し、CNG充填所を646か所設置することが目標となっている。

こうしたなか、NEDOはインドネシアのエネルギー鉱物資源省石油ガス総局と共同で、日本の技術を導入したCNG車両とCNG充填所の設置、運用の実証を通じて、同国でCNG車が持続的に普及する環境づくりを行うことに合意し、17年12月11日に基本協定書を締結した。

実証事業を推進するため、トヨタ、日野、豊田通商、東邦ガスエンジニアリング、日本自動車研究所の5者のコンソーシアムは、NEDOと近日中にそれぞれ委託契約を結ぶとともに、インドネシア国有石油会社であるプルタミナ社と共同で事業を推進していくため、協定付属書を締結する。

期間は17年12月から21年3月までの予定で、ジャカルタ首都圏や近郊の工業団地に日本の技術による充填所を3か所設置し、日本の技術を使用したCNG乗用車とCNG貨物車の導入、運用を通じて、インドネシア政府が進める自国の天然ガス利用拡大を推進し、国際基準に沿った品質のCNG車用燃料を供給できるインフラ・システム導入の働きかけを行い、併せて省エネルギー、温室効果ガス削減を目指す。

NEDOによると、資源採掘・精製から走行までを対象に1台あたりの効果を分析した場合、CNG乗用車はガソリン車と比較し、省エネ効果は7%、温室効果ガス削減は22%、貨物車は現地の現有ディーゼル車から燃費の良い最新型のCNG車へ代替することから、省エネ効果は16%、温室効果ガス削減は35%が見込まれるという。

また、NEDOはインドネシア政府関係省庁に対して関連制度・基準の設計支援を行うことにより、国際基準に沿ったCNG車用燃料・CNG車の規格導入を図る。