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富士通ゼネラル、電子デバイス部門増強へ新工場

2012年4月25日 (水)

拠点・施設富士通ゼネラルは25日、電子デバイス・情報通信システム機器の生産拠点「富士通ゼネラルエレクトロニクス」(岩手県一関市)が、事業拡大に伴う生産体制の効率化と事業継続性強化を図るため、現敷地内に新工場を建設すると発表した。新工場建設には22億円を投じ、2013年4月に竣工、翌5月に操業開始する。

 

電子デバイス事業の中核をなす車載カメラ市場では、国内の搭載率の増加や米国の自動車後方視界確保の法令化など需要の増加が見込まれており、16年5月にデジタル化への移行期限を迎える国内の消防無線システム、省エネ性を高め環境に配慮したユニット製品など、富士通ゼネラルエレクトロニクスのビジネスは拡大基調にある。

 

新工場建設により、高付加価値デバイスや高機能システムをタイムリーに供給する。新工場は、1階フロアでユニット製品、消防システムなど大型製品の「フロア完結生産」を実施。搬入口からの部材受入れ、SMT実装・組立・検査、出荷口までを直線化するほか、中間ストアを廃止し、リードタイム短縮を図る。

 

2階フロアはほかの建屋との連結による物流動線短縮、車載カメラを中心とした小型製品を集合化し、「人の動きに自働化を融合した省人化ライン」により、多品種少量の混流生産を実現。生産効率を改善することにより、旧工場に比べ最大で3倍に生産能力を向上させる。

 

また、事業継続性強化の観点から地震や災害に備え、SMT・フロー槽エリアには免震構造を採用、通常使用電力の半分程度をまかなう自家発電機を設置する。環境・省エネ対策として、LED照明化や建屋内部の空調に同社製ビル用マルチエアコンを採用するなど、CO2排出量の削減を図る。

 

■新工場の概要
所在地:岩手県一関市相去3番地の1
稼働開始:2013年5月
延床面積:1万800平方メートル(鉄骨総2階建て)
投資額:総額約22億円
安心・安全対策:免震装置(SMTエリア、フロー槽エリア)、自家発電機
環境・省エネ対策:LED照明、同社製ビル用マルチエアコン