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ドライバー不足対応へ物流改革

大王製紙、静岡・愛媛・岐阜で大型物流C4棟稼働

2018年4月24日 (火)

拠点・施設大王製紙は24日、ドライバー不足の深刻化に対応するため、静岡・愛媛・岐阜で大型物流拠点「エリエールロジスティクスセンター」(ELC)4棟を、4月から7月にかけて段階的に稼働させると発表した。

さらに、生産設備を新設する川之江工場をはじめ、10月には衛生用紙の主要生産工場でパレット輸送を開始する。これにより、輸送・荷役・保管を効率化することでトラック乗務員の作業負荷を軽減するとともに、顧客に対する商品の安定供給体制を強化する。

同社は、ELC不安をホーム&パーソナルケア事業部の基幹物流センターとして、全国の顧客へ生産工場から大型車両で直接納品できる物流体制を強化する。ELC4棟すべて地上2階建てで、大型車両が直接アプローチ可能なスロープを採用している。4棟合わせた延床面積は17万4517平方メートル(5万2785坪)にのぼり、充実した出荷機能と備蓄機能を備えたセンターとする。

現状、生産工場周辺の小型倉庫に商品在庫を分散保管しているため、出荷に際してはドライバーが3-4か所の倉庫を巡回して積込作業を行っているが、ELC稼動により商品在庫を集約し、1か所で積込みできる体制を整え、1階、2階それぞれのフロアで積込みを完結できる在庫レイアウトとする。

積込みのために複数倉庫を巡回する移動時間を60分から10分へ80%削減することで、ドライバーの作業負荷軽減と車両稼働率の向上を目指す。また、各センターは屋内若しくは大型庇の下で荷役できる環境となっており、雨天時や気温が上昇する夏場でも安心して作業できるようにする。

また、衛生用紙(ティシュー、トイレットロール、キッチンペーパー)のように嵩高で軽量な日用雑貨品は、車両積載率をあげるため、乗務員による手積み手降しを行っているが、積込みと積降しにそれぞれ2時間かかるため、待機時間が発生する要因の一つとなっている。

パレット輸送開始に際し、1ケースあたりの商品入数・ケース寸法の見直しと、新たなパレットサイズを採用し、車両積載率と保管効率を維持してフォークリフト荷役を可能にした。荷役を機械化することで荷受け側の代理店倉庫でも車両待機と荷役時間の軽減(120分から30分へ75%削減)につながり、メーカー出荷時や代理店荷受け時の作業を効率化する。

ELC4棟の運用とパレット輸送の組合せにより、荷役作業の効率化を進めるとともに、人手不足の要因である作業を軽減することで、ドライバーにとって働きやすい環境を整え、幅広い人材が活躍できる物流現場の実現を目指す。

■エリエールロジスティクスセンター中部可児
所在地:岐阜県可児市土田字番田1500-8
敷地面積:2万3900平方メートル(7242坪)
延床面積:2万7588平方メートル(8345坪)
構造・階数:鉄骨造2階建て
保管能力:40万ケース
稼働予定:2018年4月

▲エリエールロジスティクスセンター中部可児完成イメージ

■エリエールロジスティクスセンター四国中央
所在地:愛媛県四国中央市三島中央1字陣屋2333
敷地面積:4万7591平方メートル(1万4396坪)
延床面積:5万4954平方メートル(1万6623坪)
構造・階数:鉄骨造2階建て
保管能力:75万ケース
稼働予定:2018年5月

▲エリエールロジスティクスセンター四国中央完成イメージ

■エリエールロジスティクスセンター富士北山
所在地:静岡県富士宮市北山4242-7
敷地面積:2万1461平方メートル(6503坪)
延床面積:2万4808平方メートル(7504坪)
構造・階数:鉄骨造2階建て
保管能力:35万ケース
稼働予定:2018年6月

▲エリエールロジスティクスセンター富士北山完成イメージ

■エリエールロジスティクスセンター富士南陵
所在地:静岡県富士宮市南陵6
敷地面積:4万9557平方メートル(1万5017坪)
延床面積:6万7166平方メートル(2万313坪)
構造・階数:鉄骨造2階建て(一部3階建て)
保管能力:90万ケース
稼働予定:2018年7月

▲エリエールロジスティクスセンター富士南陵完成イメージ

■エリエールロジスティクスセンター4棟合計
敷地面積:14万2511平方メートル(4万3158坪)
延床面積:17万4517平方メートル(5万2785坪)
保管能力:240万ケース