ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

福島で世界最大の水素エネルギーシステム建設

2018年8月9日 (木)
空白

環境・CSR新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、東芝エネルギーシステムズ、東北電力、岩谷産業は9日、福島県浪江町で、再生可能エネルギーを利用した世界最大となる1万キロワットの水素製造装置を備えた水素エネルギーシステム「福島水素エネルギー研究フィールド」の建設工事を開始した、と発表した。

2019年10月までにシステムの建設を完了させ、試運転を開始し、20年7月までに技術課題の確認・検証を行う実証運用と水素の輸送を開始する。システムで製造された水素は、燃料電池による発電用途、燃料電池車・燃料電池バスなどのモビリティ用途、工場における燃料などに使用される。

福島水素エネルギー研究フィールドでは、隣接する太陽光発電と系統からの電力を用いて1万キロワットの水素製造装置により年間最大900トン規模の水素を製造し、貯蔵・供給する。

水素の製造・貯蔵は、水素需要予測システムからの市場の水素需要予測に基づいて行う。また、水素製造装置の水素製造量を調節することにより、電力系統の需給バランスを調整する。この水素の製造・貯蔵と電力系統の需給バランス調整の最適な組み合わせを水素エネルギー運用システムにより実現することが今回の実証運用の「最大の課題」となる。

このため、実証運用では、運転周期の異なる装置、インプットのタイミング・期間・量が異なる需要に対し、電力系統のディマンドリスポンス対応と水素需給対応を組み合わせた最適な運転制御技術を検証する。製造した水素は、圧縮水素トレーラーを使って輸送し、需要先へ供給する。