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JR貨物、山陽線で2日から再びトラック代行輸送

2018年10月1日 (月)

ロジスティクス日本貨物鉄道(JR貨物)は1日、台風24号の上陸に伴う土砂の流入により、運転を中止している山陽線岩国駅・新南陽駅間(72.9キロ)の運転再開に1週間以上かかるとの見通しを発表した。これに伴い、不通区間(山陽線柳井駅・下松駅間)を走行する貨物列車は「当面の間、すべて運休」になる見込みとなったことを受け、同社は2日からトラックによる代行運転を行う方針を明らかにした。

今回の台風により、貨物列車でも運休が133本(1日8時まで)に上り、現在も複数の区間で運転を見合わせている。線路の点検などが終わり次第、段階的に運転を再開する方針だが、柳井・下松間が土砂の流入によって不通となっていることから、岩国駅・新南陽駅間で貨物列車の運転を中止。

7月の西日本豪雨の影響で7月7日から2か月近くにわたって運転を中止していた山陽線では、9月30日に再開することが決まっていたものの、今回の土砂流入に伴って再び運転を中止せざるを得ない状況に追い込まれた。

(以下画像の出所:日本貨物鉄道)

不通区間を通過する輸送量は1日あたり2万3592トンで、JR貨物が全国で輸送する量(8万6814トン)の27%に相当。運転本数は運転本数54本で全社列車本数の12%を占めている。この区間では、大阪方面に向かう上り列車で主に宅配貨物、農産品、食料品、工業製品などを、九州方面の下り列車で宅配貨物、雑誌書籍、食料品、工業製品などを輸送している。

2日からはじまるトラックの代行輸送は当面の間、各駅で滞っている貨物の輸送が優先となるが、「広島貨物ターミナル駅・北九州貨物ターミナル駅間」「広島貨物ターミナル駅・福岡貨物ターミナル駅間」「広島貨物ターミナル駅・新南陽駅間」の3区間で実施し、その前後で貨物列車と接続することにより、全国へ輸送できる体制を整える。

同社は現在、3区間で行う代行輸送の輸送力を「検討中」としていて、広島と北九州・福岡を結ぶ区間は2日から、広島と新南陽間では「3日以降、準備でき次第」開始する。不通区間では、復旧の見込みが立っていない。

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