調査・データ企業口コミ・給与明細サイト「キャリコネ」を運営するグローバルウェイ(東京都港区)は12日、ユーザーが投稿した情報をもとにまとめた「物流・倉庫業界の残業が少ない企業ランキング」を発表した。1位は日本郵便で、1か月の平均残業時間は12.4時間となった。
調査対象は、「日経業界地図 2018年版」(日本経済新聞出版社)の「倉庫」「陸運」「海運」に記載があり、2016年4月1日から18年3月31日までの期間中に「キャリコネ」に雇用形態が正社員のユーザーから給与。残業情報が20件以上寄せられた企業としている。
1位は日本郵便で平均残業時間は12.4時間(1か月あたり)となった。口コミでは「残業や休日出勤はほとんどないのでプライベートな時間は確保しやすい。会社としても残業は減らす方針であり、残業代はしっかり出る」(カウンターセールス/20代前半女性/年収230万円/2017年度)、「ほぼ定時で仕事を終えることができ、ときどき残業する程度。有休消化率100%で、毎月1日以上の休みを土日祝日以外に取得でき、プライベートが非常に充実していた。お盆期間は休みではないが、別途3日の夏期休暇を、7月から9月の間に取得することができるため、土日と絡めて5日休みを取ることができた」(カウンターセールス/30代前半男性/年収300万円/2014年度)と回答した。
2位はディー・エイチ・エル・ジャパン(残業27時間/月)で、「日本企業を相手にしている営業部署は、しっかり休めると思われる」(法人営業/30代後半男性/年収1200万円/2014年度)、「多数の女性社員が産休を取り、その後時短で業務に復帰している。子供が小学生になるまで延長して時短勤務をしている人もいると思う」(カスタマーサポート/30代前半女性/年収450万円/2008年度)などの声が寄せられた。
3位は三菱倉庫(残業34時間/月)で、「庶務、総務等の管理部門であれば定時に帰れる場合が多いように思える」(物流サービス/20代後半男性/年収500万円/2016年度)、「残業は非常に少ない。大体月で10時間、多くても30時間程度。加えて、申請すれば全額手当をもらえる。休日出勤も基本的に不要で、働くにあたっては大変良い環境だと思う」(財務/20代後半男性/年収300万円/2014年度)といった声があった。
同率3位の郵船ロジスティクス(残業34時間/月)では、「基本的に残業はあまりなく、平均的に月30時間以内。残業代は全て出る。有休も部署にもよるが基本的に取りやすく、夏季休暇についてもチーム内で調整をすれば1週間の長期休暇を取ることも可能。休日出勤はめったにない。また毎月ノー残業デーを最低2日は設定するよう義務付けられている」(IR/20代前半男性/年収400万円/2014年度)、「会社としてもワークライフバランスを掲げ、ノー残業デーの設定などを制度化し、月間30時間程度を超えないよう促すようになった。物流業の性格ゆえに、突発的なトラブル対応で休日勤務は発生するがうまく調整をして代休は取得することができていた」(法人営業/30代前半男性/年収500万円/2012年度)との回答があった。
5位は佐川急便(残業34.3時間/月)で、「佐川急便の世間でのイメージとは裏腹に、残業については会社内で厳しく管理されている。基本1か月最大60時間と定められている。基本規定を超えないようチーム内の方々と報告・連携して仕事を進める。休日出勤はなかった」(物流サービス/20代前半女性/年収240万円/2012年度)、「シフトスケジュール管理されているので繁忙期以外は休日の調整は問題ない。残業についても慣れとともに減ってくる。スタッフが多いのでシフト調整も比較的スムーズ」(物流サービス/20代後半男性/年収300万円/2013年度)との回答が寄せられた。
なお、「ランキングはユーザーが投稿したデータをもとに作成しており、企業が公開している残業時間データとは乖離がある場合がある」としている。