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日販、物流費上昇で出版社に書籍値上げ求める

2019年5月23日 (木)

荷主日本出版販売の平林彰社長は、5月21日に開いた日販懇話会で、出版物の配送・積載効率アップと他社・他業界との協業による物流コスト削減の必要性を訴えた。

書店と出版社合わせて333人が出席した懇話会の冒頭、平林社長は「持続可能な出版物流の実現を目指すために、国土交通省が提唱する総合物流施策大綱に基づき、サプライチェーン改革に取り組む」と述べ、配送・積載効率アップによる運賃高騰の抑制などに言及。

出版物の定価についても触れ、「他業界では物流コストの高騰を商品価格に転嫁しており、出版業界三者の損益構造改善には、定価の上昇が有効だ」として、出席する出版社に対し、物流コスト上昇分の吸収策として値上げを検討するよう求めた。

また、中西淳一執行役員は「本を販売し続けられる構造の実現」に取り組むとした上で、出版社に対し、新刊の事前注文拡大に向けた「早期の書誌情報登録と事前予約分の出荷確約」を訴えたほか、より大きなマージンを書店に還元するために「低返品・高粗利の取引モデル作り」に取り組むことを表明した。

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