行政・団体UDトラックスは3日、運転者支援制御ユニットのプログラムに不具合が見つかったとして、国土交通省にリコールを届けた。リコール開始は4日から。
対象は2017年10月31日から18年12月27日までに生産された「クオン」1595台に搭載された「DACU」と呼ばれる運転者支援制御ユニット。これまでの不具合報告件数は13件で事故は報告されていない。
UDは18年12月に「クオン」8653台を対象に同ユニットによる衝突被害軽減の制動装置の不具合についてリコールを行い、改善プログラムで対応を行ったが、書き換えた対策プログラムが不適切であったため、ABSのないトレーラーを連結した際に衝突被害軽減ブレーキが不作動となることを示す注意喚起の表示がされないというもの。
対応策として同社は全対象車両のプログラムを対策プログラムに書き換え、車両の保有者に対してはダイレクトメールまたは直接訪問して通知する。同社は8月にも別バージョンの運転者支援制御ユニットの不具合で3449台がリコールとなった。
また、同社は制動装置(ブレーキチャンバー)の強度不足に起因する不具合が発生する恐れのある車両1万7709台についても同日にリコールを届け出た。こちらも26件の不具合が報告されているが、今回のリコールに起因する事故は発生していない。道路上の区分線(バイブラライン)上を時速80キロで走行した際の振動周波数によってブレーキチャンバーに亀裂が生じ、そのままの状態で使用を続けると亀裂が進行し、最悪の場合は当該チャンバーが分離する恐れがあるとして、全車両、後輪のブレーキチャンバーを確認し、未対策品が装着されている場合には、ブレーキチャンバーアッセンブリを対策品と交換する。