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日本郵船、国産初のLNG燃料自動車専用船

2019年9月25日 (水)

環境・CSR日本郵船はこのほど、国産で初めての大型LNG燃料船となる自動車専用船が新来島豊島造船(愛知県豊橋市)で着工し、2020年秋に竣工すると発表した。

同船は大型のLNG燃料タンクを備えた世界最大級の自動車専用船で、それにより生じる自動車積載スペースの減少を最小限に留めるため、船幅拡張など主要目の最適化に加えて貨物積載スペースを最大化するための設計に工夫を凝らし、1隻あたり7000台(基準車換算)の輸送を可能とした。

また同社は、環境省と国土交通省が主導する「代替燃料活用による船舶からのCO2排出削減モデル事業」の支援を受けて現行以上の環境性能を実現するための技術実証を実施する。これにより、同船の環境性能は2025年に要求される国際海事機関(IMO)のエネルギー効率規制フェーズ3の基準値を大幅に上回る40%のエネルギー効率改善を見込み、従来の重油焚き機関と比べ硫黄酸化物(SOx)は99%、窒素酸化物(NOx)は86%の排出削減が見込めるという。

同社グループはLNG燃料に早くから注目し、2015年にLNG燃料タグボート「魁」、2017年には世界初のLNG燃料供給船の運航を開始し、LNG燃料販売事業も展開。18年には資金使途の一部をLNG燃料船や燃料供給船に投資するグリーンボンドを発行するなどLNGへの燃料転換に積極的に取り組んでいる。

建造中のLNG燃料自動車専用船の概要
全長:199.95メートル
型幅:38メートル
最大積載自動車台数:7000台
総トン数:7万3500トン
船籍:日本
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