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田中貴金属、印・新拠点で中東・アフリカへ事業展開

2019年12月17日 (火)

▲インド支社が入るビルの外観(出所:TANAKA HD)

国際TANAKAホールディングス(東京都千代田区)は16日、グループで製造事業を手掛ける田中貴金属工業(同)が、印・ムンバイに「田中貴金属(インド)」を設立することを発表した。

これまでは、主にシンガポール支社がインド以西の営業活動を行っていたが、今後拡大が見込まれるインド・中東・アフリカ市場で工業製品の販路拡大を目指すため、12月23日にインド支社を新設して営業戦略を強化。インド支社は2024年の年間売上高30億円を目指す。

現在のインド市場では、米中貿易摩擦や賃金高騰の影響により、中国からインドに製造業を移管する動きがあり、これに合わせてインド政府が企業所得税の大幅減税を発表したことで、今後さらに製造業の参入増加が見込まれるほか、2020年4月から欧州の「ユーロ6」に相当する排ガス規制が行われる予定で、自動車用貴金属触媒化合物に使用される貴金属の安定供給がますます求められる、と同社は分析している。

このほか、同社は燃料電池用触媒や半導体に使用される貴金属の需要増を見込んでおり、今後インド支社では近隣の企業・大学などと共同研究を行うことも視野に入れているという。