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マースク、リストラと荷動き改善で今期業績上方修正

2020年10月14日 (水)

国際コンテナ船最大手のマースク(デンマーク)は現地時間の13日、主力の海上輸送・ロジスティクス部門で新型コロナウイルス対策として実施したリストラと組織再編を進め、ウイルスの荷動きへの影響も想定より早く回復し、需要の拡大が運賃の改善(上昇)を後押しする事業環境に変化してきたとして、7-9月期の業績と10-12月期、通期それぞれの業績見通しを上方修正したと発表した。

同社は130か国で7万6000人の従業員を雇用しているが、ウイルス対策として海上輸送・ロジスティクス部門を9月に再編したのに伴い2000人を解雇、7-9月期にリストラ費用として1億米ドルを計上する。

これに荷動きの回復や運賃改善が加わったことで、監査前の数値ながら同期の売上高は99億ドル(1兆430億円)、税引前利益に特別損益や減価償却費などを加えて「企業の儲け」を示すEBITDAは24億ドル(2528億円)となる。5%程度の減収を予測していた海上輸送部門はやや改善し、3%程度の減収に落ち着いた模様だ。

通期EBITDAについては「7-9月期の結果と、事業全体の売上改善の勢いを考えると、リストラと再編コストを除き75-80億ドル(7902-8428億円)の範囲に収まりそう」(マースク)と予測している。

ただ、現在も新型コロナウイルスの大流行(パンデミック)が続いていることから「2021年の見通しは依然として不透明」だとして、各国の政府による景気刺激策のプラス影響が21年には「それほど望めない可能性がある」との想定を織り込む。また、ウイルス対策としてのワクチンが供給されるタイミングと、有効にワクチンが機能するかどうかが21年の業績に影響を与えかねず、「新たなロックダウンが実施されれば荷動きへの影響も無視できない」として、改善の動きは年内の見通しのみにとどめる。