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日本水産、日欧で水産品販売網を拡充

2010年9月9日 (木)

産業・一般日本水産は9日、日本、ヨーロッパの水産品販売網を拡充すると発表した。ニュージーランドのシーロードグループ社の日本向け製品販売機能を吸収するとともに、デンマークのノルディックシーフード社を完全子会社化する。

 

シーロード社は日本、韓国向け製品販売(年間売上約34億円)をシーロード・アジア社経由で行っていたが、7月1日からニッスイがシーロード社の日本向け製品全ての販売機能を担う。

 

ニッスイグループ内の重複機能をなくすことで無駄なコストを削減し、効率的な販売を目指す。今回の販売機能の移転によって、ニッスイは「ほき」を中心とする南方凍魚の白身魚の販売で、従来から取り扱ってきた南米産にニュージーランド産を加え、日本、韓国、東南アジア市場への供給体制を強化。

 

シーロード社もこれまでの加工原料向け販売から、ニッスイグループが保有する加工などの機能を利用することで、顧客別販売対応など付加価値の向上を目指す。

 

ノルディック社は、2005年5月にニッスイが35%を出資しシーロード社や現地資本とともに設立したニッスイの持分法適用会社。スペイン、ポルトガルを除くヨーロッパ全土で、冷凍魚介類やスリミ、パン粉付など水産加工品の業務用、家庭用、産業用向けの販売を行ってきたが、ニッスイは8月31日付けでシーロード社などが保有するノルディック社株式を買い取り、同社をニッスイ100%出資の子会社とした。

 

今後の経営実務は現在のマネジメントチームに委ねつつ、ガバナンスにはニッスイグローバルリンクス各社の経営者も参画する形態をとり、ヨーロッパ市場でのニッスイグループのプレゼンスを高めるとともに、グローバルリンクスの強化につなげる。