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日本郵船、中国企業にLNG燃料船4隻を発注

2021年2月17日 (水)

ロジスティクス日本郵船はこのほど、中国・南京市に本社を置く造船会社の招商局南京金陵船舶に、液化天然ガス(LNG)を主燃料とする自動車専用船4隻を発注した。2022年から2023年にかけて完成する見通しで、欧州・中近東航路への投入を想定する。

今回発注した4隻は世界で初めて、主機関にスイスのウインターツールガスアンドディーゼル(WinGD)が製造する「X-DF2.0 iCER」を採用。燃料消費量を改善するとともに、排気ガス中のメタンを半減させ、さらなる温室効果ガスの削減に寄与するという。

また、バッテリーハイブリッドシステムを搭載することで、主機関と発電機関の負荷変動をバッテリーで軽減。LNG燃料化とこれらの技術などにより、従来の重油焚き船に比べて硫黄酸化物を99%、窒素酸化物を96%削減し、最大40%超の二酸化炭素排出削減を見込むとしている。

同社グループは3日に「NYKグループ ESGストーリー」を発表したところで、今回の発注は2050年までに輸送単位当たりの二酸化炭素排出量を半減させる目標の達成に向けたもの。今後10年間に建造する40隻の新造自動車専用船については、すべてをLNG燃料船とし、2030年代の半ばからは水素やアンモニアなど、より環境負荷の低い燃料を用いた船に切り替えるという。

■4隻の概要
全長:約199.9メートル
型幅:約38メートル
最大積載自動車台数:約7000台
総トン数:約7万2800トン
船籍:未定