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羽田空港でも自動トーイングトラクターの実証実験

2021年3月22日 (月)

(出所:豊田自動織機)

調査・データ全日本空輸と豊田自動織機は22日、羽田空港で自動運転トーイングトラクターの実用化に向けた実証実験を初めて行うと発表した。3月29日から4月2日までの5日間、貨物搬送を想定した自動運転レベル3相当の実証実験を、羽田空港の制限区域で実施する。

今月2日には国土交通省が成田空港に、空港地上支援業務(グランドハンドリング)の省力化・自動化に向け、自動運転トーイングトラクターの導入を発表しており、国内主要空港への導入が加速してきた。

羽田空港で実証実験を行うのは、豊田自動織機が開発した「高度な自己位置推定性能と走行性能」を兼ね備えた自動運転トーイングトラクターで、全日空と豊田自動織機は実証実験を通じ、大規模空港での運用に向けた技術面などの課題を早期に洗い出すとともに、10月の実運航便で試験運用に入り、2025年の無人搬送実現を目指す。

両社は19年2月から九州佐賀国際空港、中部国際空港で、自動運転トーイングトラクターの実用化に向けた実証実験、試験運用を重ねてきており、これらの成果を踏まえ、多くの航空機や複数種の空港支援車両が混在する国内最大の羽田空港でも、トーイングトラクターが安全で円滑に自動走行するための検証を行う。

新型車は、取扱貨物が多く走行条件の厳しい羽田空港での運用に対応するため、高精度な屋内外シームレス自動走行を実現する自己位置推定性能を搭載。けん引重量の増加や坂路走行にも対応可能な走行性能を持たせた。豊田自動織機が開発した樹脂ウインドウをキャビン部分に採用し、車両の安全性・デザイン性を兼ね備えるとともに、軽量化を図った。

■実証実験の概要
期間:2021年3月29日~4月2日(5日間)
場所:羽田空港制限区域内
自動運転コース:西貨物上屋~407番スポット~西貨物上屋(1周3キロ15分)
車両:新開発の自動運転トーイングトラクター(3TE25)
速度(最大):時速15キロ
制御技術:路面パターンマッチング、GNSS(高精度衛星測位)、3D LiDAR