財務・人事ヤマトホールディングスが28日に発表した2021年3月期の通期決算は、売上高が前期比4%増の1兆6959億円にとどまった一方、営業利益は2.06倍の921億円、最終利益は2.54倍の567億円とそれぞれ大幅増を記録した。前回発表から営業利益は12.3%、最終利益は31.9%、それぞれ上振れした。
同社は、増収と大幅な増益の要因としてコロナ禍において加速する全産業のEC化に対応し、イージーなどの新たな配送サービスの拡販とさらなる利便性の向上に努めたことを説明。合わせて「データ分析に基づく経営資源の最適配置による集配効率の向上や幹線輸送、仕分け作業の効率化推進により費用の適正化に努めた」とも述べている。
宅急便の取扱量は16.5%増の20億9600万個で2桁増を記録。一方、クロネコDM便は16.3%減の8億2600万冊で2桁減となった。
なお、今期は売上高1兆7750億円(前期比4.7%増)、営業利益950億円(3.1%増)、最終利益530億円(6.5%減)で、小幅な増益を見込む。
■決算集計(見出し:年/決算期/四半期、[]:前年同期比、単位:百万円)21/3/通期 [前年同期比] | 21/3/3Q [前年同期比] | 21/3/中間 [前年同期比] | 21/3/1Q [前年同期比] | |
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売上高 | 1,695,867 [4%] | 1,295,676 [3%] | 806,067 [0.7%] | 392,015 [2.7%] |
営業利益 | 92,121 [106.1%] | 89,747 [79.2%] | 26,915 [333.2%] | 9,953 [ - ] |
最終利益 | 56,700 [154%] | 56,870 [81.1%] | 14,186 [ - ] | 3,453 [ - ] |
売上高営業利益率 | 5.4% | 6.9% | 3.3% | 2.5% |