荷主川崎重工業は28日、国内初のLPG(液化石油ガス)燃料推進LPG運搬船の命名式を坂出工場(香川県坂出市)で開催したと発表した。アストモスエネルギーの矢木勉・代表取締役副社長により「CRYSTAL ASTERIA」(クリスタル・アステリア)と命名された。
LPGと低硫黄燃料油を燃料とすることができる国内初のLPG二元燃料LPG運搬船。LPGを燃料とすることで、重油と比べて排気ガス中の二酸化炭素や硫黄酸化物を削減できる。川崎重工業は、「クリスタル・アステリア」をシンガポールの船会社KUMIAI NAVIGATION(クミアイ・ナビゲーション)に2021年中に引き渡す予定だ。
川崎重工業は、船舶の排出ガス規制への有力な対応策として、重油の代わりに液化ガスを燃料とする船舶の導⼊を推進。「クリスタル・アステリア」の建造にあたっては、LPG運搬船やLNG(液化天然ガス)運搬船、LNG燃料推進船を手掛けた知見を活かした。
■「クリスタル・アステリア」の概要
LPG貨物タンク容量:8万4229立方メートル
全長:229.90メートル
幅:37.20メートル
深さ:21.90メートル
主機関:川崎-MAN B&W 7S60ME-C10.5-LGIP