ヤマトとアルフレッサ、適正配車システムを開発

サービス・商品ヤマト運輸（東京都中央区）は3日、医薬品卸のアルフレッサ（東京都千代田区）と共同で、ビッグデータとAI（人工知能）を活用した配送業務量の予測と適正配車のシステムを開発し、このほど導入したと発表した。両社は2020年7月、医薬品や医療機器などヘルスヘア商品の共同配送における業務提携を結んでおり、最初の取り組みとして、今回のシステムを開発した。少子高齢化の進展で需要が高まることが予想されるヘルスケア商品の輸送最適化を目的とした、運輸企業と医療関連企業の協業が広がりそうだ。

アルフレッサが蓄積してきた「販売」「物流」「需要トレンド」などのビッグデータをAIが分析することで、顧客ごとに商品の注文数や配送発生確率、納品時の対面時間などを予測。ルート固定型の従来の配送体制を見直し、ヤマト運輸の強みである配車ノウハウや渋滞情報などを反映させることで、こうした業務量予測に対応した最適な配車計画を作成する。

さらに、これまで納品時に対面で行っていた検品作業を事前のデジタル作業に切り替えることで、商品配送先での滞在時間を短縮する。これらの取り組みにより、配送時間や走行距離が短縮され業務効率化を促進できるほか、輸送トラックから排出されるCO2の削減にもつなげられるという。

両社が今回開発したシステムは、今月からアルフレッサの首都圏の支店に導入。順次、全国の支店に展開していく方針だ。

（出所：ヤマト運輸）