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宅配ボックス、10万円以上の賃貸物件で設置率上昇

2021年10月14日 (木)

調査・データYper(イーパー、東京都渋谷区)は14日、賃貸物件の宅配ボックス設置率をコロナ前後で比較すると築浅、10万円以上の物件では宅配ボックス設置率が20ポイント以上増加している——との調査結果を発表した。

調査は東京都内23区の宅配ボックス付き賃貸物件を調べ、2018年8月に実施した調査結果と比較した。物販系ECは20年度に21.7%の伸長率を示し、宅配荷物の個数も11.9%増と48億個を超えるなど、新型コロナウイルスの感染拡大を背景に通販利用者が急増。宅配ボックス付きの物件の需要がさらに高まるとみられることから、宅配ボックスの設置率を算出して過去のデータと比較した。

(出所:Yper)

調査対象となる「宅配ボックス付き賃貸物件」の情報サイト掲載件数そのものが、前回調査時から2倍に増加しており、特に家賃10万円以上の物件やコロナ禍中に完成した築3年以内の物件で、設置率が大きく増えていた。

築1年以内の物件の宅配ボックス設置率は18年の調査時に71.7%だったのに対し、今回調査では20年9月以降完成した築1年以内の物件で87.6%、築年数3年以内でも84.3%と大きく伸びていた。

細かな築年数別でみると築年数3年以内の物件の宅配ボックス設置率は20ポイント近く増加しており、ほかの年代と比較して伸びが際立っていた。また築20年以上の物件でも宅配ボックス設置率の増加傾向が見られたという。

同社は「今後も高いEC化率を背景に宅配ボックスの設置は増加する」とみているが、家賃10万円以下の物件や築年数が5年以上では、依然として宅配ボックス設置率が50%程度にとどまっていた。