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JR貨物の上半期輸送量、ほぼ前年並み確保

2021年10月15日 (金)

調査・データ日本貨物鉄道(JR貨物)が15日に発表した2021年度上半期の輸送量は、コンテナ貨物と車扱貨物の合計輸送量がほぼ前年度並みの0.1%増となった。

コンテナ貨物は、新型コロナウイルス感染症に伴う需要低迷のほか、8月中旬の大雨で山陽線などが9月初旬まで不通となった影響を受け、0.1%減とわずかに前年を下回った。

特に食料工業品が飲料を中心に飲食店の営業制限などで減送となったほか、農産品・青果物も北海道地区の干ばつに伴う作柄不良で低調だった。エコ関連物資は、建設発生土の輸送が7月半ばに終了したため、前年度を下回った。

積合せ貨物は3月からのブロックトレイン運転開始などで増送。紙・パルプは前年の大幅な減産、災害影響の反動で増加した。

車扱貨物は、春先の気温が高く推移したことで灯油が発送減となった一方、セメント・石灰石などが堅調に推移し、前年を上回った。車扱全体では0.7%増。

9月単月の輸送量は、コンテナ貨物と車扱貨物の合計が1.5%増(前年同月比)だった。コンテナが大雨に伴う山陽線不通の影響を受け、紙・パルプ、積合せ貨物、化学薬品を除く品目で前年を下回った。

自動車部品は、半導体不足、東南アジアでの新型コロナウイルス感染症のまん延に伴う部品調達困難により、自動車各社が生産調整を行った影響で大幅減となった。食料工業品は、地産地消の進む清涼飲料水や緊急事態宣言延長による外食産業向けビール類の輸送が低調に推移。エコ関連物資は、建設発生土の輸送が7月半ばに終了したため前年を下回った。

紙・パルプは、昨年の大幅な減産、2020年7月豪雨の反動で増送となったほか、積合せ貨物は災害影響を受けたものの、3月からのブロックトレイン運転開始などで前年を上回った。コンテナ全体では6.9%減となった。

車扱貨物は石油が外出自粛に伴い低調に推移した一方、セメント・石灰石などが前年を上回り、1.5%となった。