調査・データ山九は3日、2026年3月期第2四半期決算で計上した海外案件における貸倒引当金について、社内調査委員会による調査結果と再発防止策を公表した。対象は海外子会社が受注した工事案件で、取引先の資金繰り悪化により代金回収が遅延し、8億3000万円の引当計上に至った。
調査では、22年以降に受注した複数案件で入金遅延が常態化していたにもかかわらず、管理者やマネジメントへの報告が不十分だったことが判明した。延滞債権の認識後も「回収見込」として扱われ、対応が後手に回った。契約上も工事中止の明確な規定がなく、コスト回避を優先して工事を継続したことが損失拡大につながった。
原因としては、上場企業である取引先に対する過度な信用による正常性バイアス、拠点間・階層間での情報伝達の停滞、与信管理の不徹底などが挙げられた。特に、延滞情報が担当者レベルにとどまり、組織としてのリスク認識に転化されなかった点が構造的課題とされた。
再発防止策として、与信管理の強化や延滞情報のリアルタイム共有、契約条件の見直しなどを掲げた。出来高払いの徹底や、延滞発生時の工事中止条項の明確化により、債権リスクの極小化を図る。また、延滞債権のデータ共有基盤やアラート機能を備えたシステム導入、社内教育の継続実施、内部監査の強化も進める。
同社の機工事業は海外案件の比重も高く、プロジェクト型ビジネスにおける与信管理と現場判断のあり方が改めて問われる。
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