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住友倉庫、倉庫や海運事業が好調で通期上方修正

2021年11月9日 (火)

(出所:住友倉庫)

財務・人事住友倉庫は9日、2022年3月期連結業績予想を修正すると発表した。ことし8月5日公表の前回予想数値について、営業収益を2080億円から2190億円に、営業利益を168億円から250億円に、経常利益を190億円から275億円に、親会社株主に帰属する四半期純利益を131億円から175億円にそれぞれ引き上げた。

第2四半期累計期間は、物流事業で倉庫をはじめ港湾運送や陸上運送の荷動きが堅調に推移するとともに、航空貨物を中心とした国際輸送の取り扱いも好調に推移した。海運事業についても、日本・韓国発北米向けコンテナの輸送数量が増加したほか、春季契約更改に伴い運賃水準が想定以上に上昇したことから、第2四半期累計期間の連結業績は予想を上回った。

第3四半期以降も、倉庫や陸上運送などの取り扱いは引き続き堅調に推移すると判断。海運事業では現在の輸送数量や運賃水準が通期にわたり持続すると見込み、上方修正を決めた。

こうした経営動向を反映し、2022年3月期の配当予想も修正。第2四半期末の配当は、ことし8月5日に公表した前回予想の1株あたり30円から38円に増額。期末配当についても34円から48円に増額する。その結果、年間配当は1株あたり64円から86円に増額となる。

住友倉庫が9日発表した2022年3月期第2四半期累計連結決算は、営業収益が前年同期比13.8%増の1057億8900万円、営業利益が同2.2倍の95億4000万円、経常利益が同87.7%増の108億6900万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同2.3倍の77億円で、第2四半期累計期間では2年ぶりの増収増益となった。

物流事業は営業収益が前年同期比9.7%増の846億1900万円、営業利益が同41.1%増の69億1200万円で増収増益だった。倉庫業は、貨物荷動きの回復に加えて、機械部品や文書などの情報記録媒体の保管残高が好調に推移。前期に稼働した倉庫施設が今期に寄与したこともあり、倉庫収入は好調に推移した。国際輸送業は、国際一貫輸送や航空貨物の取り扱いが増加したほか、海上・航空運賃の上昇で増収となった。陸上運送業は、EC(電子商取引)サービス関連が堅調だった。

海運事業は、営業収益が同52.7%増の170億7900万円、営業利益は24億1500万円(前年同期は6億2100万円の赤字)だった。日本・韓国発北米向けコンテナの輸送数量の回復に加え、コンテナの運賃水準が上昇した。