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三菱重工、ロシアLNGプラントPJで主冷凍機器受注

2021年11月26日 (金)

▲H-100形ガスタービン(出所:三菱重工業)

国際三菱重工業は25日、ロシアのRusChemAlliance(ルスキムアライアンス)が進めるUst-Luga(ウストルガ)LNG(液化天然ガス)プロジェクト向けに、主冷凍パッケージを初めて受注したと発表した。

主冷凍パッケージは、LNG生産設備の心臓部を担うものであり、冷媒を昇圧する主冷凍コンプレッサを100%子会社の三菱重工コンプレッサ(東京都港区)が製作・供給し、12万キロワットのH-100形ガスタービンで駆動する。

ウストルガLNGプロジェクトは、Gazprom(ガスプロム)とRusGazDobycha(ルスガスドビチャ)が共同出資するルスキムアライアンスが推進。ロシアの天然ガスを集約し、バルト海沿岸のレニングラード州ウストルガで出荷するためのターミナルを建設予定で、2026年の運転開始を目指す。独Linde(リンデ)とガスプロムが保有する液化プロセス技術を活用し、年間1300万トンもの生産が見込まれる世界最大規模のLNGプラントとなる。

三菱重工コンプレッサは、石油・ガス・石油化学業界に最先端のコンプレッサを提供してきた豊富な実績を有しており、ロシアにおける主要なサプライヤーだ。H-100形ガスタービンは、2軸方式で世界最大級の出力を誇るヘビーデューティ(HD)型で、大型のLNGプラント向け主冷凍パッケージの駆動機に最適なソリューションを提供する。

これまで大型LNGプラント向けに使用されてきた同クラスのHD型ガスタービンと比べて熱効率が高く、CO2排出を抑制することが可能。2軸方式により、大容量の起動モーターや出力補助モーターなどの電気設備が不要で、現在普及している主冷凍パッケージと比べシンプルに機器を構成できるため、建設・メンテナンス面で高い経済性を顧客に提供できるのが特徴だ。

2軸方式の特性を生かし、運用面でも可変速運転およびコンプレッサのフル圧力での再起動が可能になり、LNG生産の最大化にも寄与。最新の燃焼技術が適用されているため、業界が求める低窒素酸化物性能を達成しており、環境負荷が低い。

三菱重工グループは今回のパッケージ受注を契機として、LNGプラントに対しての最適なソリューションをはじめ、エネルギー業界に多様な製品と最新技術で貢献してい