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CBcloud、東急池上線でフードロス削減活動を展開

2021年12月6日 (月)

フードCBcloud(シービークラウド、東京都千代田区)は6日、東急電鉄池上線沿線の飲食店やスーパーから廃棄となる商品を集荷し販売する取り組みを試験的に行うと発表した。

「きになるフードロス」と題したこの取り組みは、池上線長原駅構内で12月13日から23日までの平日に開催。長原駅と池上線沿線のコーヒーチェーン店やスーパー、パン屋が参加。閉店後の各店舗から消費期限内の廃棄となるサンドイッチやパン、弁当、惣菜などを集荷し、長原駅構内で販売する。

ドトールコーヒーショップ(長原駅、旗の台中原街道店)と東急ストア長原駅、サンジェルマン池上東急フードショー店が参加。池上線沿線店舗からの商品集荷と運搬は、シービークラウドの展開する配送マッチングプラットフォーム「Pick Go」(ピックゴー)に登録する個人事業主(パートナー)が担う。

▲「きになるフードロス」の流れ(出所:CBcloud)

「持続可能な社会の実現」への社会全体の意識が高まると同時に、フードロスへの消費者の関心も高まるなか、誰もが環境に優しい取り組みに参加できるような持続可能な沿線のまちづくりに取り組む東急電鉄とともに、今回の運搬サービスに取り組む。

シービークラウドは今回の取り組みを通して、配送マッチングプラットフォームとしてフードロスの削減にどのように貢献できるか検証し、フードロス削減という社会的課題に対応する活動に注力していく。

「配送マッチングサービスでフードロス削減」に取り組むシービークラウドはSDGs活動のあり方を示している

「配送マッチングサービスとフードロス削減。これらの最大公約数を求めよ」。手がかりさえつかめないほどのこの難問。正解を探すには相当柔軟な脳が必要だろうが、その「解」を見事に探し当てて具体的な活動につなげたのが、シービークラウドだ。

正解にたどり着くキーワードが、ピックゴー登録パートナーだ。持続可能な社会を実現するための取り組みとして、消費期限内の食品を再利用するフードロス削減活動は、市民が最も関心を抱きやすいものの一つだろう。誰の家にも、少なからず消費期限を迎えていないものの眠ったままの食品はあるだろうし、店舗でこうした食品が廃棄処分されている現実を知らない人はもはや少数派だろう。

(出所:CBcloud)

しかしながら、この活動が今ひとつ根付かない理由の一つは、食品を運ぶ人材を探せないことだという。つまり運び手がいないのだ。そこに着目したのが、シービークラウドだった。

脱炭素化も含めて、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを続けるには、その活動の担い手がどうしても必要だ。シービークラウドは、この難しい問題の「解」を導くことで、企業価値向上につなげるだけでなく、新しいビジネスをも生み出そうとしている。「物流サービスはあらゆる産業を支える基盤である」という現実を、改めて教えてくれている。(編集部・清水直樹)