ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

第6回スマート工場EXPO

シンテックホズミ、フォークとAGV自動連携を訴求

2022年1月17日 (月)

荷主静かに近づいてきたフォークロボットが、荷物が積まれたパレットを滑らかに持ち上げる。その脇には搬送ロボット(AGV)がすり寄ってくる。パレットの下に潜り込んだAGVは、パレットを下から支える形で出荷エリアに移動すると、出発を待つトラックの荷台に乗せるための別のフォークロボットが登場。スムーズに荷台に荷物が収められ、トラックは配送先へ走り出した――。

この場面で、従来の物流ロボットと異なる発想が反映されていることに気づいただろうか。倉庫内の荷物搬送を自動化する役割を果たすロボットとして脚光を浴びているAGV。しかしパレットをAGVに載せる作業は人間が担うのが一般的だった。「パレットの積み下ろしと移送作業を自動化できないか」。こうした発想を具現化したのが、シンテックホズミ(愛知県みよし市)だ。

同社は、東京ビッグサイトで1月19日から3日間開かれる「第6回スマート工場EXPO」に参加。今春発売予定のフォークロボット「NFF-600」と、機体の薄さと運動性能に強みを持つAGV「NN-1100」を組み合わせた荷物の自動搬送システムや、ピッキング作業員を追従する搬送ロボット「AISLE」(アイル)を用いたピッキングシステムを紹介する。

▲出展ソリューション一覧(出所:シンテックホズミ)

シンテックホズミは今回の展示会で、「物流現場におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)化の機運が高まるなかで、作業員の負担軽減と業務効率化を両立する取り組みとして、物流現場での活用シーンを想起させるブースを訴求したい」(Smr物流ソリューション事業部の鈴木克英GM)と意気込む。機器メーカーなど多様な企業が独自開発した各種ロボットや先進システムを訴求するなかで、シンテックホズミはスマートグラスなどのDXコンテンツとも組み合わせることで、物流現場での活用シーンを想起させるブースを展開する。

ロボットは倉庫内業務の改善を実現するためのツールの一つ

自動車の製造現場で培った技術とノウハウをもとに物流向けロボットを開発するシンテックホズミは、現場のニーズに合わせてロボットの機種を拡充しており、今春にはフォークロボット「NFF-600」を発売する。しかし、同社は「ロボットは倉庫内業務の改善を実現するためのツールの一つ」と捉え、あくまでソフト面も含めた「改善の支援」に重きを置く姿勢を崩さない。

鈴木GMは「自動化ありきではなく、『既存の現場の生産性を上げたい』というニーズを持つ事業者に、フォークロボットと搬送ロボットが連携する実機映像や、追従型ロボットを活用したピッキング支援の実演を見てもらい、シンテックホズミの考え方や、ロボットの強みをじっくりと解説させていただければ」と話す。

■NFF-600(フォークロボ)イメージ動画

6回目となるスマート工場EXPOでは、物流DX化を意識した展示品を各社が競って出品する。シンテックホズミは、自動車の生産ラインで鍛えられた現場改善のノウハウと、薄さや搬送能力など機能性にこだわった製品開発力を前面に出して、差別化を図る戦略を掲げる。顧客の現場の状況に応じた課題解決にこだわるソリューションを提供する、シンテックホズミの展示ブースに注目だ。

シンテックホズミの出展ブース概要
第6回スマート工場EXPO
https://www.sma-fac.jp/ja-jp/lp/visit/1.html
日程:2022年1月19日(水)~21日(金)
時間:10時~18時(最終日は17時まで)
会場:東京ビッグサイト 東ホール(東京都江東区青海1-2-33)
出展ブース番号:50-52

薄さで勝算見えた、シンテックホズミの物流ロボ

シンテックホズミが搬送ロボ、スマート工場EXPOで