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近鉄エクス、旺盛な輸送需要受け通期上方修正

2022年2月9日 (水)

(出所:近鉄エクスプレス)

財務・人事近鉄エクスプレスは9日、2022年3月期の通期連結業績予想を修正したと発表した。2021年11月10日公表の前回予想について、営業収入を8800億円から9400億円に、営業利益を500億円から580億円に、経常利益を510億円から590億円に、親会社株主に帰属する当期純利益を330億円から390億円に上方修正した。

新型コロナウイルス感染症による経済停滞からの回復に伴う旺盛な輸送需要と、前期より続く航空・海上輸送スペースの供給不足を背景とした運賃原価や販売価格の上昇により、営業収入や営業利益が増加基調で推移。通期にわたってこうした事業環境が続くと判断し、上方修正に踏み切った。

通期連結業績予想の修正に伴い、2022年3月期の配当予想も変更。期末配当について、1株当たり60円から80円に引き上げる。第2四半期末の40円と合わせて、年間配当は120円となる。

同日発表した2022年3月期第3四半期累計連結決算は、営業収入が前年同期比65.6%増の7031億9000万円、営業利益が2倍の454億7400万円、経常利益が2.1倍の468億2600万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が2.2倍の312億1000万円となり、第3四半期では2年連続の増収増益だった。

国内事業は営業収入が前年同期比67.6%増の1735億4300万円、営業利益は56.9%増の81億3100万円で増収増益だった。航空貨物は、輸出がエレクトロニクスや自動車の関連品で増加。輸入はエレクトロニクスやヘルスケア、自動車の関連品が好調だった。海上貨物は輸出が建設機械や自動車の関連品で好調を維持。ロジスティクスは、ヘルスケアやエレクトロニクスの関連品が増加した。

米州事業は営業収入が78.5%増の733億200万円、営業利益は2.9倍の88億2600万円で増収増益だった。航空貨物は、輸出がヘルスケア関連品や化学品、輸入はエレクトロニクスや自動車関連品、消費財でそれぞれ増加。上貨物は、航空機関連品の輸出が減少したものの、輸入はエレクトロニクスや自動車の関連品が増加。ロジスティクスは、米国やカナダでエレクトロニクス関連品や消費財が増えた。

欧州・中近東・アフリカ事業は営業収入が57.8%増の430億8800万円、営業利益は3.4倍の28億2800万円となった。航空貨物は、輸出がヘルスケアや自動車関連品、輸入はエレクトロニクスやヘルスケア関連品でそれぞれ増加。海上貨物は、輸出入ともに産業・建設機械関連品が好調。ロジスティクスは、主にオランダでエレクトロニクス関連品の取り扱いが増加した。

東アジア・オセアニア事業は、営業収入が79.4%増の1663億6300万円、営業利益は50.1%増の117億7400万円で増収増益となった。航空貨物は、輸出入ともにエレクトロニクス関連品を中心に取り扱いが増加。海上貨物は、輸出が消費財や建設機械、エレクトロニクス関連品が好調。ロジスティクスは、主に中国でエレクトロニクス関連品の取り扱いが増加した。

東南アジア事業は、営業収入が2.1倍の1282億9400万円、営業利益は95.2%増の105億2500万円となった。航空貨物は、輸出入ともに自動車やエレクトロニクス関連品で取り扱いが増加。海上貨物は、輸出が自動車やエレクトロニクス関連品、輸入ではエレクトロニクス関連品の取り扱いがそれぞれ増加した。ロジスティクスは、主にフィリピンやベトナム、インドでエレクトロニクスや自動車関連品の取り扱いが好調に推移した。