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ドローンで「赤福」配送を実証、トルビズオンなど

2022年3月1日 (火)

調査・データ伊勢の土産物として知られる「赤福」の商品配送をドローンで行う実証実験が、三重県伊勢市で行われた。ドライバー不足など物流業界が抱える課題を念頭に、通信販売での新たなラストワンマイルのあり方を探る取り組み。伊勢神宮に近い観光地にある店舗から自動で飛行して商品を届ける、「全国的にもほとんど例がない試み」(主催者)だ。

(出所:トルビズオン)

実証実験は、ドローンスタートアップのトルビズオン(福岡市中央区)をはじめ、大東自動車(三重県伊勢市)グループでドローン講習会を手がける「ほめちぎるドローン教習所」、和菓子製造販売の赤福(同市)が実施。三重県や伊勢市、伊勢商工会議所が後援した。

ドローンは「DJI Matrice300RTK」を使用し、機体に赤福の「白餅黒餅」を格納する輸送用ボックスを取り付けた。商品の重さは1.8キロ。赤福の五十鈴川店を離陸し、1.2キロ離れた三重県営陸上競技場補助グラウンドに向かって飛行した。ドローンが飛行する際の通信環境などを確認し、人的なサポートを組み合わせ、木やフェンスなど電波の障害にも的確に対応することで、離着陸に成功した。

長引く新型コロナウイルス禍の影響で、観光地は客足が鈍化して売上が低迷し、通信販売など新たな販路拡大が必要となっている。ドローンを活用した取り組みで地域経済活性化への一助になることが期待されそうだ。

実証実験で得られた知見は行政側にも提供する。トルビズオンは「人口集中地区・目視外飛行のレベル4解禁に合わせて、ドローン輸送の社会実装を推進していく」としている。