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サイズ別一律料金「クールメルカリ便」で水産業支援

2022年3月8日 (火)

ロジスティクスメリカリグループで新規事業の企画開発などを手がけるソウゾウ(東京都港区)は7日、EC(電子商取引)プラットフォーム「メルカリShops(ショップス)」で、ヤマト運輸(東京都中央区)のクール宅急便の利用料金について、サイズ別で全国一律にした配送サービス「クールメルカリ便」を始めた。

(出所:ソウゾウ)

水産業者の販路拡大を支援するのが目的で、「国内主要EC事業者では初めて」(同社)の試みという。業者が配送先の違いを気にせず商品価格を設定できるほか、地域差をなくして消費者の購買意欲を喚起するのが狙い。

新型コロナウイルス感染症の影響を受け、水産業者は卸先が減少して売り上げも低迷。同社の消費者調査によると、加工食品や日用品などに比べて、魚や水産物はECでの購入経験が20%程度にとどまり、オンラインで水産物を購入する習慣が浸透していないという。一方で、魚や水産物は購入時の産地に対するこだわりが強いことも判明した。

ソウゾウは、配送料の地域差をなくすことで、水産業者にEC販売でこうしたニーズを取り込んでもらう。送料は60サイズ・2キロ以内で920円からで、地域と配送先によっては定価よりも最大59%安くなるという。

QRコードを使用するため宛名書きは不要で、配送状況もスマートフォンで確認できる。全国にあるヤマト運輸の営業所約3500拠点から発送し、追加料金30円で集荷も受け付ける。

新サービス提供を始めた3月7日は「魚の日」に当たることから、ソウゾウは10日まで全国の水産物が自宅で味わえる割引キャンペーンなども同時開催し、水産業界の振興に一役買う。