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内航輸送動向1月は貨物船2%増、油送船3%増

2022年3月17日 (木)

(イメージ)

調査・データ日本内航海運組合総連合会(内航総連)がまとめた内航主要元請オペレーター60社対象の輸送動向調査によると、1月の貨物船輸送量は1626万6000トンで前年同月比2%増加した。油送船(タンカー)は1004万5000トンで、こちらも3%増加した。

貨物船輸送は、鉄鋼13%増▽セメント10%増▽原料(石灰石、スラグなど)8%増▽雑貨(一般雑貨、コンテナなど)7%増。一方で、自動車20%減▽紙・パルプ8%減▽燃料(石炭、コークス)4%減――となった。

鉄鋼は生産回復で増加傾向にあり輸送も活況を呈しており、次月に繰り越す貨物が発生。一方で、1月下旬に入り鉄鋼製品の置き場スペースの問題から輸送のペースはやや落ち着いた。原料は前月に故障やドック入りの船が復帰してきており、船舶の運航稼働率が高まった。

燃料は前月までの盛り上がりから減少に転じた。紙・パルプは製紙工場の操業停止に伴い、輸送の減少が継続している。雑貨は前年同月の新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言発令に伴う経済活動の停滞の反動もあり増加。自動車は前月まで供給制約の影響から持ち直しているものの、影響が長引いている。

タンカーはケミカル14%増▽耐腐食(硫酸、苛性ソーダなど)9%増▽白油5%増。一方で、高圧液化(LPG、塩ビモノマーなど)5%減▽黒油3%減▽高温液体(アスファルト、硫黄など)2%減。

黒油は寒波の到来で石油火力の需要に高まりが見られたものの、荒天避難の多さから輸送状況は鈍化したほか、製油所間転送にも減少が見られた。白油(ガソリン・灯油・軽油)はジェット燃料の需要のほか、寒冷地域向けの灯油輸送が活況を呈した。製油所のトラブル発生に伴うスポット輸送も見られた。ケミカルは、前月が荒天待機により輸送量に落ち込みが見られたが、今月は化学製品の生産や販売が好調で輸送も増加した。