調査・データヤマハ発動機は18日、グループのeve autonomy(イヴオートノミー)の自動搬送サービス「eve auto」(イヴオート)が、プライムポリマー(東京都港区)の姉崎工場(千葉県市原市)で試験的に導入されたと発表した。eve autoの本格的な試験導入は、ヤマハ工場以外で初めての事例となる。
eve autoは、屋内外の環境を含む閉鎖空間での搬送自動化ニーズへの対応を目的に新規開発されたEV(電気駆動)車両による自動搬送サービスだ。eve autonomyは、eve autoの今秋ごろの正式なサービス提供開始を予定している。
プライムポリマーは、2005年に三井化学と出光興産による共同出資で設立。ポリプロピレンとポリエチレンの製造・販売会社として千葉・大阪・山口に生産拠点を構え、自動車材や包装材、産業材など幅広い用途に利用されている。姉崎工場は出光興産千葉事業所内に位置し、敷地内で昼夜に1日30回から40回行っていたポリプロピレンの樹脂サンプル搬送工程の自動化が可能になった。
ヤマハは、22年度を初年度とする3か年の新中期経営計画において、新規事業と成長事業を戦略事業領域と位置づけ、将来のコア事業に育てるための経営資源を積極的に配分するポートフォリオマネジメントを進めている。新規事業のひとつである低速自動走行領域では、特定条件下での自動運転技術の確立により、モノ輸送の事業化を進め、物流の省人化を目指す。