調査・データ帝国データバンク(TDB、東京都港区)が9日に発表した全国企業「休廃業・解散」動向調査によると、2025年に全国で休業・廃業、解散した企業は6万7949件となり、過去10年で2番目に多い水準となった。前年(6万9019件)から1.6%減少したが、企業の“静かな退場”傾向は続いている。
注目されるのは、休廃業企業のうち直近決算が「黒字」だった割合が49.1%となり、16年の調査開始以来初めて5割を下回った点。資産超過の状態で事業を畳んだ企業も63.4%にとどまり、損益・財務の両面で“余力のない廃業”が増えている実態が浮かび上がった。
とりわけ目立つのは、中小零細規模の企業での廃業が多い点だ。資本金1000万円未満の企業が半数以上を占め、なかでも「100万-1000万円未満」が44.7%と最も高かった。業歴の長い零細企業が、物価高や人手不足、設備老朽化、後継者不在といった複合的課題に直面し、“あきらめの廃業”に至るケースが目立つ。
経営者の高齢化も進んでいる。25年に休廃業した企業の経営者の平均年齢は71.5歳で、5年連続で70代。特に80代以上の経営者による廃業割合は過去最高の24.4%となり、後継者難が深刻化するなかで、体力面からも事業継続が難しくなっている実態がある。
地域別では、東京都が唯一1万件を超える1万5804件。次いで大阪府(4411件)、神奈川県(4117件)など大都市圏が上位を占めた。業種別では建設業が最多(8217件)で、サービス業(8165件)、製造業(3310件)と続いた。特に「貴金属製品卸売」や「映像制作」など一部業種で急増が目立ち、コスト高や構造変化の影響が顕在化している。
帝国データバンクは、「収益性の低下に直面する中小零細企業が“潮時”と判断して事業を畳む『静かな退場』は今後さらに増える可能性がある」としている。2026年は利上げによる金利負担の増加も見込まれるなど、経営環境は一層厳しさを増す見通しだ。
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